Jw_cad で塗りつぶした図形の中抜きはできるの?詳しく解説します
作成日:2021.08.12
更新日:2021.08.27
Jw_cad で中抜きした塗りつぶしを作成したい!というお悩みはありませんか? この記事では、塗りつぶした図形を中抜きする方法についてご紹介します。
目次

Jw_cad で塗りつぶした図形を中抜きする
Jw_cad の標準コマンドでは、円以外の図形を中抜きすることや、塗りつぶした図形を後から中抜きすることはできません。
そのため、上記の場合は塗りつぶした図形に対して塗りつぶした図形を重ねて中抜きしたように見せることになります。
塗りつぶした図形同士を重ねるとき、描画の表示順が大切です。
中抜きするための図形は元図形の上に重ねる必要があり、描画の順が異なると中抜きしているように見えなくなってしまいます。
今回解説する方法では、描画の順をしっかりと理解して図形の中抜きを行えるようになります。
塗りつぶしの中抜き方法を解説する際は、次の図面を用いて解説を行います。
必要に応じて、こちら をクリックして図面をダウンロードし、手順に従って塗りつぶした図形の中抜きを練習してみましょう。
Jw_cad で塗りつぶした図形を中抜きする
塗りつぶした図形の中抜きを行う前に、図形の塗りつぶしを行う必要があります。 塗りつぶしの方法は次の記事で詳しく解説しています。

Jw_cad には「塗りつぶし」というコマンドは存在しません。その代わりに、「多角形」コマンドで作成するソリッドを使って図形を塗りつぶすことができます。多角形コマンドは、角数を指定すると…
Jw_cad で塗りつぶした図形を中抜きする方法
- 中抜き部分を作成します。
図形の塗りつぶしが完了した状態では、中抜きをしたい線が塗りつぶしソリッドで隠れてしまっています。
そのためまずは描画順序を入れ替えて、塗りつぶしソリッドの上に中抜きをしたい図形が表示されるようにします。
ステータスバー右下の「縮尺設定」を「Shift + クリック」します。 - 作業スペース左上に「逆順描画」と表示されました。マウスホイールを動かして拡大縮小を行ってみてください。(図形が再描画されます)
先ほどまでとは描画順が逆になったため、先ほど塗りつぶしソリッドに隠れていた図形が見えるようになりました。
逆に、みほん図形では中抜きになっていた塗りつぶしソリッドが見えなくなっていますね。 - それでは再度ツールバーから「多角形」コマンドを起動します。
- コントロールバーで「任意」を選択し、「ソリッド図形」「任意色」にチェックを入れます。
- 塗りつぶしの色を指定します。コントロールバーで任意色の隣にある「任意■」をクリックします。
- 色の設定ダイアログが表示されますので、「白」を選択し、OKボタンを押下してダイアログを閉じます。
- 矩形の内側にある3つの○をクリックして塗りつぶします。
- 描画順を元に戻します。ステータスバー右下の「縮尺設定」を「Shift + クリック」します。
- 作業スペース左上に「正順描画」と表示されました。
マウスホイールを動かして拡大縮小を行うと、矩形を円で中抜きしているような図形が完成します。
Jw_cad の標準コマンドでは、円環ソリッド(ドーナツ型の中抜き)以外の中抜きは行えません。
そのため、今回ご紹介したように塗りつぶしソリッドを重ねて中抜きしているようにみせる方法で代用してみましょう。

Jw_cad では塗りつぶしを行うためのオプションが多く存在し、丸や四角形など図形によって塗りつぶすときの操作が異なります。この記事では、さまざまな図形に対する塗りつぶしの方法をご紹介しています。

円をドーナツ型に塗りつぶすには、多角形コマンドの円環ソリッドオプションを利用します。円環とはまるい輪のことで、その名の通り円環型に塗りつぶしが行えるオプションとなります。
そろそろ脱初心者…製図の方法を学ぶなら
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