面取りしてみよう！～ CHAMFER コマンドの使い方を解説～【IJCAD】

作成日：2021.08.12

更新日：2021.08.12

様々な業界で使用される「面取り」。面取りコマンドの基本的な使い方を解説します。

面取りとは？

面取りとは「角を斜めまたは丸く削り取る」という意味です。面取りをする理由は主に 安全性を高める ためです。

機械図面の場合、金属の角が残っているとユーザーが鋭利な角でケガや傷をつける危険性が高まります。面取りをすることで鋭利さが抑えられてケガを防いだり、他の物と接触したときに相手物を傷つけにくくなります。建築分野の木材なども同様の理由で面取りが施されることが多いです。また、安全性を高める以外にも、入口に面取り加工を施すことで、相手物が入りやすくするガイドの役割を担ったりする場合もあります。

面取りの名称の違い

面取り・・・角度や大きさに関係なく、角を削り取っている部分の総称です。
C 面取り・・・面取りの中でも 45° で面取りする場合を指します。
R 面取り・・・面取りの中でも丸く面取りをする方法で、更に安全性が高くなります。図面上で R 面取りを作成する際は、面取りコマンドではなく フィレットコマンド を使用します。

どうやって起動する？

面取りコマンドの起動方法は 2 通りあります。

ホームタブ

ホームタブ > 修正パネル > 「面取り( CHAMFER )」を選択します。

コマンド入力

作図領域またはコマンドライン上で「 CHAMFER 」と入力します。

面取りコマンドの基本操作

2 つの距離を指定して面取り

コマンドを起動します。今回はホームタブからアイコンを選択して起動します。
オプションから 距離(D) を選択します。
プロンプト「 1 本目の面取り距離を指定」に従って、数値を入力します。今回は一辺30の線分に対して 1 本目の面取りの距離を5と入力します。
プロンプト「 2 本目の面取り距離を指定」に従って、数値を入力します。今回は一辺30の線分に対して 2 本目の面取りの距離を10と入力します。
プロンプト「 1 本目の線を選択」に従って、線分を選択します。ここで選択した線分は ③ で入力した距離を面取りすることになります。
プロンプト「 2 本目の線を選択」に従って、線分を選択します。ここで選択した線分は ④ で入力した距離を面取りすることになります。
面取りができました。

面取りの距離はこのようになっています。

面取りの距離はこのようになっています。 1 本目と 2 本目の線の選択順序を逆にした場合はこのように面取りも逆になります。

1つの距離と面取り角度を指定して面取り

コマンドを起動します。
オプションから 角度(A) を選択します。
プロンプト「 1 本目の面取り距離を指定」に従って、数値を入力します。今回は一辺30の線分に対して 1 本目の面取りの距離を 10 と入力します。
プロンプト「 1 本目からの面取り角度を指定」に従って、数値を入力します。今回は面取りの角度を 30 と入力します。
プロンプト「 1 本目の線を選択」に従って、線分を選択します。ここで選択した線分は ③ で選択した距離を面取りすることになります。
プロンプト「 2 本目の線を選択」に従って、線分を選択します。ここで選択した線分は ④ で選択した距離を面取りすることになります。
面取りができました。

面取りの距離はこのようになっています。

1 本目と 2 本目の線の選択順序を逆にした場合はこのように面取りも逆になります。

全ての角を一括で面取りする方法

ポリライン(P) オプションを使用すれば全ての角を一括で面取りできます。

コマンドを起動します。
オプションから ポリライン(P) を選択します。
直前に使用した面取り寸法が設定されている状態です。もし変更したい場合は、オプションから面取りの方法を変更します。オプションの使用方法は上記の「2 つの距離を指定して面取り」「1つの距離と面取り角度を指定して面取り」で説明した手順と同じです。
プロンプト「 2Ｄポリラインを選択」に従って、ポリラインを選択します。
全ての角を一括で面取りできました。