作成日:2024.08.15更新日:2024.08.16
Jw_cad で図面作成を行う中で、壁や柱をどのように作図していますか?
壁と壁が交差する場合、結合箇所をどのように作図するか?壁と柱の結合箇所の作図はどうでしょうか?
結合部分を線を一つ一つ作図し、不要な線があれば削除して…あ、間違えた、一旦戻して…なんてありませんか?作図をスムーズに行いたいのに、細かい作業に手間取るとストレスになりますよね。
そんな時こそ「包絡処理」コマンドです!「包絡処理」コマンドでは、壁と柱の結合部などの重なり合った部分を一瞬で作成したり、範囲選択した部分を消去できます。また「伸縮」や「コーナー」で行うコーナー処理も行うことができます。
この記事では、Jw_cad の「包絡処理」コマンドの解説、使い方、応用編、コマンド実行時の注意点まで、一から丁寧に解説します!
Jw_cad「包絡処理」コマンドは、交差した線や交差しようとする線を範囲指定し、その範囲内の外郭線を自動で描く機能です。「包絡処理」コマンドを使うと、指定した範囲内の不要な部分を自動で消去し、外郭のみを残すことができます。
具体的には、選択した範囲内で直線の端点や他の直線との交点が2つ以上ある場合、その2点間の不要な部分を自動で削除します。つまり、範囲内の図形を整理して、外枠だけをきれいに残してくれる便利な機能です。
「包絡処理」コマンドは、複雑な図面の整理や外枠の描画にとても役立ちますよ!
「包絡処理」を行う時、指定範囲によって処理の結果が変わってきます。 「包絡処理」の指定範囲内に、端点が含まれている線は消去され、「包絡処理」されます。 「包絡処理」の幾つかの例を画像で載せておきます。
指定範囲例:1
指定範囲例:2
指定範囲例:3
指定範囲例:4
「包絡処理」コマンドを使用して、範囲内消去が可能です。包絡処理範囲を指定時に、終点で右クリックをすると、赤い枠内を消去することができます。
包絡処理範囲内に交差する2線がある時、その間を消去し、交差する線を包絡することができます。
「包絡処理」コマンドで、2線の端部を伸縮してコーナー処理を行ったり、同一線上にある複数線を1本にしたり、基準線まで線を伸縮することができます。コーナー処理は「コーナー」コマンドでも可能です。詳細は こちら からご覧ください。
作図中、「包絡処理」ができない!そんな時があるかもしれません。何が原因なのでしょうか。そのような時は以下の点を確認してみてください。
黄色線なら黄色線同士、青線なら青線同士でなければ「包絡処理」できません。
点線なら点線同士、実線なら実線同士、同一の線種でなければ「包絡処理」できません。点線と実線のように異なる線種で「包絡処理」を実行することはできません。
同色・同種の線であっても、レイヤーが違うと「包絡処理」できません。「包絡処理」対象線が同一レイヤーであるか確認しましょう。
曲線がある円や円弧を「包絡処理」することはできません。
「包絡処理」コマンドを呼び出した直後は「実線」のみが包絡対象となっています。「実線」以外の線種に対しても「包絡処理」をしたい場合は、画面上のコントロールバーにある線種にチェックを付けてコマンド実行をしてください。
Jw_cad の「包絡処理」コマンドは、作図中に必要な部分のみを残すことができる非常に便利な機能です。「包絡処理」コマンドを使えば、複雑な図面を整理しながら、効率的に外枠だけを描くことができます。この記事で紹介したポイントを押さえて、「包絡処理」コマンドを活用し、スムーズな図面作成を目指しましょう!