寸法同士の間隔が狭すぎて寸法値が作成できない…など寸法線はそのままで文字だけを移動して配置したい！けれども動かそうとすると寸法線まで一緒に動いてしまう…そんなときの文字の移動方法を解説します。

目次

• 寸法線はそのままで文字だけを移動してみよう
  • 選択した寸法だけを移動可能にする方法
  • 指定した寸法スタイルの寸法値全てを移動可能にする方法
• 「直接寸法」や「並列寸法」を使用すれば寸法の重なりを防ぐことができるかも？

寸法線はそのままで文字だけを移動してみよう

それでは、文字だけを移動する方法を解説します。 今回は、このように寸法値が重なってしまった場合の図面を使用します。

選択した寸法だけを移動可能にする方法

1. 文字だけを移動したい寸法を選択します。
   
2. 寸法値の上のグリップにカーソルを合わせます。(クリックしてグリップを掴まずにカーソルを合わせるのみです。)
   
3. オプションの一覧が出てくるので「引出線と一緒に移動」を選択します。
   
4. 寸法線はそのままで文字だけが移動できました。
   

狭い場所に寸法を作成する際はこのように、下や斜めに文字を引き出すことも可能です。

指定した寸法スタイルの寸法値全てを移動可能にする方法

特定の寸法ではなく寸法スタイル全ての文字を移動可能にするには 寸法スタイル管理 で設定をします。

1. ホームタブ > 注釈パネル > 寸法スタイル管理 > 注釈▼から「寸法記入・寸法スタイル管理」を選択します。
   
2. 「寸法スタイル管理」ダイアログで修正したい寸法スタイルを選択した状態で「修正」ボタンを押します。
   
3. 「フィット」タブの「文字の位置」で「寸法値を移動したとき引出線を記入」を選択します。
   
4. 「寸法スタイル管理」ダイアログの「閉じる」ボタンを押します。
   
5. これで寸法スタイルの設定を変更できました。
   ※手順通りに行うと、このように一部の寸法値が自動で移動している場合があります。
   

この状態でグリップをつかんで移動すると…

先ほどのようにオプションから選択しなくても、寸法線は移動せず文字のみを移動することができました！

「直接寸法」や「並列寸法」を使用すれば寸法の重なりを防ぐことができるかも？

今回の例のように、同じ高さの寸法線を並べて作成する場合は IJCAD の 「直列寸法記入」コマンド (DIMCONTINUE) を使用できます。 このコマンドを使用することによって寸法作成を連続で行うことができる上に、寸法値同士の重なりを自動的に回避することが可能ですので、製図のスピード UP につながりますので、下の記事を参考にしながら一度使ってみてください。

【参考記事】
■【 IJCAD 】寸法記入をもっと知ろう！～寸法コマンドの便利機能を紹介＆解説