AutoCADでオフセットコマンドを使ってオブジェクトを平行複写してみよう!
作成日:2021.08.16
更新日:2021.08.20

線分やオブジェクトを作成したあとは「修正」パネルにあるコマンドを使うと作図のスピード UP や正確な製図に繋がります。今回は、 AutoCAD の修正パネルの中の一つである「オフセット」コマンドの解説を行います。線分や円に加えてポリラインなど様々なオブジェクトを使いながら、オフセットコマンドの基本を学びましょう。
目次
オフセットコマンドとは?
オフセットコマンドとはオブジェクトを平行複写するコマンドです。オフセットを行うには、
- 平行複写するための間隔を指定
- オブジェクトを選択する
- どこにオフセットしたオブジェクトを作成するかを選択する
という流れです。また、等間隔でオフセットする場合は、連続してコマンドを使用することができます。
注意点として、もし直前に行ったオフセット距離を変更したい場合は一度コマンドを終了して、再度オフセットコマンドを実行して間隔を指定し直す必要があります。
どうやって起動する?
寸法コマンドの起動方法は 2 つあります。
ホームタブ
ホームタブ > 修正パネル > 「オフセット」を選択します。

コマンド入力
作図領域またはコマンドライン上で「 OFFSET 」と入力します。

オブジェクトをオフセットしてみよう
では例を使ってオブジェクトをオフセットしてみましょう。オフセット間隔が同じパターンと異なるパターンの 2 種類に分けて解説します。
オフセット間隔が同じ場合
下の図を完成図として、線分 A を等間隔にオフセットして線分 B ・ C ・ D を 10 ずつの間隔で作図しましょう。

- オフセットコマンドを実行します。(今回はホームタブから起動します)

- プロンプト「オフセット距離を指定」に従って、オフセット間隔の「 10 」を入力してEnterします。

- プロンプト「オフセットするオブジェクトを選択」に従って線分 A をクリックします。

- プロンプト「オフセットする側の点を指定」に従って、新たにオブジェクトを作成する方向を指定します。線分Aより右側をクリックすることで右側にオフセットできます。

- 同様にプロンプト「オフセットするオブジェクトを選択」に従って、先ほど作成した線分Bをクリックします。

- 「オフセットする側の点を指定」に従って、線分Bより右側をクリックします。

- 同様に、線分 C ・ D を作成します。

これで同間隔のオフセットができました。

線分だけではなく、ポリラインを選択するとポリライン全体がオフセットできます。

オフセット間隔が直前と異なる場合
先ほどの例に続いて、今度はオフセット距離の異なるオブジェクトを作成します。今回は、間隔が30の線分Eを作成します。

- Enter でオフセットコマンドを再実行します。
- プロンプト「オフセット距離を指定」に従って、オフセット間隔の「 30 」を入力して Enter します。

- プロンプト「オフセットするオブジェクトを選択」に従って線分 A をクリックします。

- 「オフセットする側の点を指定」に従って、線分 A より左側をクリックします。

これで先ほどと異なる間隔でオフセットできました。

オフセットコマンドで素早く平行複写ができる!
今回はオブジェクトを平行複写するオフセットコマンドの使い方を解説しました。平行な線を引いたり同じ中心で大きさ違いの円を作成することができるコマンドなので、ぜひ活用してください。
この記事は、AutoCAD 体験版を利用して作成されました。
無料で利用できる AutoCAD 体験版のインストール方法については下記をご参照ください。




























