AutoCADで文字色が変えられない3つの原因と解決策を徹底解説
作成日:2021.08.20
更新日:2021.08.26

- 文字の色を変更する方法が知りたい
- 文字の色を変えても図面に反映されない…
- プロパティでは色を変更できているはずなのに図面に反映されない…
- 線の色は変わるのに文字の色だけ変えられない…
このように文字の色を思うように変更できなくて困ったことはありませんか?
今回の記事では AutoCAD を使って、文字の基本的な変更方法を解説した上で、文字の色を変更できない原因と解決策も詳しく解説します。
目次
文字の色を変更する方法
- オブジェクトをクリックで選択します。

- ワークスペースにプロパティ管理を表示していない場合、作図領域で右クリックをして オブジェクトプロパティ管理 をクリックしプロパティ管理を表示します。

- プロパティ管理 > 色 の項目の右側をクリックして変更したい色を選択します。

- 文字の色を変更できました。

文字が変更できないときの原因と解決策
プロパティから文字の色を変更したのに反映されないことがあります。
ここからは、文字の色が変わらない原因とその対策を解説します。
原因 1:マルチテキストから色を変更している
AutoCAD ではテキストエディタから色を指定するとプロパティの色を変更しても、マルチテキスト編集の色が優先 されます。
これにより、プロパティの変更が反映されないという現象が起こります。プロパティで確認すると、マルチテキスト編集の色の情報は 文字カテゴリの「内容」 に保存されていることが分かります。
(この画像では「C1」と表示されています。)

解決策
解決策は、 テキストエディタからマルチテキストの色を ByLayer または 変更したい色 に設定 することです。
- マルチテキストをダブルクリックしてテキストエディタを開きます。

- テキストを選択します。

- 変更したい色、またはByLayerに設定します。

- Ctrl + Enter キーで確定します。以上で文字の色を変更できました。

ByLayerに設定した場合は、オブジェクトプロパティ管理から色が変更できるようになります。
原因 2:マルチ引出線の場合、スタイルで文字の色を設定している
AutoCAD でマルチ引出線の文字の色を変更しようとプロパティの色を変更すると、線だけ色が変わって、文字の色が変わらない!という現象になります。
原因はマルチ引出線スタイルで設定している文字の色が優先されてしまっていることです。

解決策
解決策は マルチ引出線スタイル管理 から文字の色を変更することです。
- 注釈 タブ> 引出線 パネル > ↘ アイコン から「マルチ引出線スタイル管理」を起動します。

- 修正 ボタンを押します。

- 内容タブ の 文字の色 を変更して OK ボタンでダイアログを閉じます。

- 閉じるボタンでダイアログを閉じます。

- マルチ引出線の文字の色を変更できました。

原因 3:テキストをブロック化している
AutoCAD でテキストをブロック化していると、プロパティから文字の色を変更できないことがあります。
原因は ブロックの色を ByBlock に設定していない ことです。
ByLayer と ByBlock の考え方は別記事で解説します。
解決策
解決策は ブロックを一旦解除して文字の色を変更する か ブロックエディタでブロックの色を変更する 方法があります。今回はブロックを解除して文字の色を変更してみましょう。
- オブジェクトをクリックで選択します。

- ホームタブ>修正パネル>▼から「分解」コマンドを選択します。

- ブロック参照から文字へ分解されました。もう一度オブジェクトを選択します。

- オブジェクトプロパティ管理から色を変更します。

- これで、色が反映できるようになりました。

文字の色が変わらない原因は、設定が優先されていないかチェックしよう!
今回は AutoCAD で文字の色を変更する方法と、文字の色が変更できない原因を解説しました。
文字の色は複数の設定場所がありややこしいですが、今回のポイントをおさえて製図に役立ててみてください。
文字に関する困りごとは以下でも解説しています。
この記事は、AutoCAD 体験版を利用して作成されました。
無料で利用できる AutoCAD 体験版のインストール方法については下記をご参照ください。






































