平面図を部屋ごとに塗分けたいときや添景を塗りつぶしたいときなど、図形を斜線のハッチングではなくべた塗りで塗りつぶしたい場面があるかと思います。
この記事では、IJCAD で塗りつぶしをする方法と塗りつぶした図形の色を変更する方法について詳しく解説します。

目次

• IJCAD で閉じた図形を塗りつぶす
  • IJCAD で閉じた図形を塗りつぶす方法
• IJCAD で塗りつぶした図形の色を変更する
  • IJCAD で塗りつぶした図形の色を変更する方法

IJCAD で閉じた図形を塗りつぶす

IJCAD では図形を塗りつぶすには、ハッチングコマンドの「SOLID」を用います。
Jw_cad では多角形コマンドから多くのステップを踏んで塗りつぶしを行いますが、IJCAD では少ない操作で塗りつぶすことが可能です。

塗りつぶしを行う範囲は閉じている図形である必要があります。
塗りつぶしたい範囲の一部が開いてしまっている場合や広範囲で複雑な場合は、外形だけをなぞったハッチングのための図形を１つ作成するのも手ですね。

IJCAD で閉じた図形を塗りつぶす方法

1. プロンプトに「hatch」、またはハッチングコマンドを起動するショートカットキーの「H」と入力し Enter キーを押下します。
   
2. ハッチングとグラデーション ダイアログが表示されます。
   パターンのプルダウン隣にある「...」ボタンを押下します。
   
3. ハッチング パターン パレット が表示されます。「他の定義済みパターン」タブを開き、「SOLID」を選択します。
   「OK」ボタンを押下してダイアログを閉じます。
   
4. 続いて、塗りつぶす点を指定します。今回は平面図の一部を塗りつぶしていきます。
   塗りつぶす境界を指定するため、「追加：点をクリック」をクリックします。
   
5. 塗りつぶしたい空間をクリックして、塗りつぶしの範囲を指定していきます。
   
6. 選択出来たら、Enter キーを押下して選択操作を完了します。
   
7. 今回は、分かりやすいように透過性を 50% にしておきます。必要に合わせて設定を行ってください。
   
8. OK ボタンを押下して塗りつぶしを実行します。
   
9. 塗りつぶしが完了しました。
   

塗りつぶしの範囲を指定するときは、開口軌跡などハッチング領域を指定するために不要なオブジェクトが書かれた画層を非表示にすると範囲選択がしやすくなります。

IJCAD で塗りつぶした図形の色を変更する

塗りつぶしている途中で、全体のバランスを考えて塗りつぶしの色を変更したくなるときがあります。 そのような時は、次の操作で塗りつぶしている色を変更することが可能です。

IJCAD で塗りつぶした図形の色を変更する方法

1. 塗りつぶしハッチングをダブルクリックします。
   
2. ハッチング編集 ダイアログが表示されます。
   「色」のプルダウンをクリックし任意の色を選択します。
   
3. 「OK」ボタンを押下します。
   
4. 塗りつぶしの色を変更することができました。
   

全体を塗りつぶしてみました。
ソリッドに透過性を有効にすると線のようなものが描写されてしまっています。（印刷をすると、この線はほとんど表示されません）
IJCAD のアップデートごとに透過に関する修正は行われているようですので、今後に期待したいですね。