【設定場所は4つ!】AutoCADで線の太さを設定する方法
作成日:2021.08.16
更新日:2021.12.07
CADを使っているときに線の太さを変更する場面はほぼ必ず出てくるかと思います。 この記事では、 AutoCAD の線の太さの設定方法を4パターンに分けて解説します。
目次

事前設定
「線の太さを表示」を ON にしておきます。ステータスバーから線の太さを表示ボタンをONにします。
線の太さを設定できる場所は4ヶ所
画層から設定する
- ホームタブ > 画層パネル > 画層プロパティ管理を選択します。
- 画層を選択した状態で「線の太さ」をクリックします。
- 「線の太さ」ダイアログで線の太さを設定します。
- OK ボタンでダイアログを閉じます。
- これで線の太さを変更することができました。
線の太さを設定ダイアログから「線の既定」を変更する
線の太さを設定するコマンドは LWEIGHT です。( LW+Enter でも OK )
- 作図領域またはコマンドライン上で「 LWEIGHT 」と入力します。
- 「線の太さのを設定」ダイアログの「既定」を変更します。
- OK ボタンでダイアログを閉じます。
- 線の太さが変更できました。
線の太さ「既定」は初期設定では上側のように 0.25mm になっています。
線の太さ「既定」を 1.0mm に変更すると下側のように設定した太さで線分が作成できます。
※上の画像は既定の太さが違う画像2枚を組み合わせて貼り付けたものです。線の太さの既定は2つ以上を同じ図面内に設定することはできません。また、既定は 1 つの太さのみ設定できるため、既定の線の太さを変更したら「既定」を使用している全ての画層の線の太さが変わります。
オブジェクトプロパティ
オブジェクトプロパティからの設定方法です。
- 表示タブ > パレットパネル > オブジェクトプロパティ管理を ON にします。
- 線の太さを変更したいオブジェクトをクリックします。
- オブジェクトプロパティ > 一般 > 線種から線種を変更します。
- 線の太さが変更できました。
印刷スタイルテーブル
印刷スタイルテーブルを設定変更すれば、図面の表示に関係なく色ごとに線の太さを設定することができます。
- オブジェクトの色を青色に設定します。
- アプリケーションメニュー > 印刷 > 印刷を選択します。
- 印刷スタイルテーブルのアイコンをクリックします。
- 変更したいを選択して線の太さを設定します。
- 保存して閉じるボタンを押します。
- OK ボタンで印刷します(今回はPDF出力を選択しています。)
- 青色の線の太さが変更できました。(今回は白黒印刷に設定しています。)
線の太さの優先順位
線の太さは上記の 4 ヶ所で設定できますが、それぞれの設定場所で設定した際の優先順位は、
- 印刷スタイルテーブル設定
- オブジェクトプロパティ
- 画層設定で設定した線の太さ
となります。 例えば「画層設定」で 0.3mm に設定している状態でオブジェクトプロパティを0.5mmに設定すれば線は 0.5mm になります。同様に、オブジェクトプロパティで 0.5mm に設定しても印刷テーブルスタイルで 2.0mm に設定すれば印刷時の線の太さは 2.0mm になります。
優先順位を表にすると次の通りになります。
線の太さが変わらないとき
作図や印刷時に線の太さが表示できない場合は以下の記事を参考にして下さい。
【参考記事】
■IJCAD で線の太さが変わらない!そんなときに確認したい項目 5 選
線の太さを変える意味
線の太さによって表すものが異なります。
例えば機械部品を例に取ると、 通常:外形線 太線:断面線 細線:ねじ谷径
など表す部分によって線の太さの規格が設定されています。 規格や社内でのルールがある場合は、それらに沿った線の太さを使いこなして製図を行ってくださいね。