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AutoCADで線の太さが変わらない!そんなときに確認したい項目5選

作成日:2021.08.17

更新日:2021.12.07

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CAD の図面は、線の太さに一定のルールを持たせることが一般的です。
メリハリのある見やすい図面に仕上げる、白黒印刷をしても線の見分けがつくようにする、等いろいろな意図があります。
しかし、いざ線の太さを変えてみたらうまく図面に反映されていないことや、印刷しても全て同じ線の太さになってしまった!ということはありませんか?
今回の記事は、線の太さが変わらないときに確認したいことをご紹介いたします。

目次

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作業空間で線の太さが変わらないときの対処方法

AutoCAD で線の太さを変えてみたのに変わらない!というときの対処方法を4つご紹介します。

「線の太さ」ステータスは有効になっているか

線の太さが変わらないとき、一番最初に確認したいところが「ステータス」。
AutoCAD では、線の太さのステータスをオ有効にしないと作図領域上で線の太さが反映されません。
デフォルトでは線の太さが無効となっているため、線の太さが反映されないと感じたら真っ先に確認しましょう。
ステータスを有効するには、ステータスバーの「線の太さ」をクリックします。

▼ 「線の太さ」が無効になっている場合

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▼ 「線の太さ」が有効になっている場合

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ステータスバーに線の太さのアイコンが表示されていないときは・・・
ステータスバー右端のメニューボタンをクリックして、ステータスバーに表示したい項目を選択します。
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線の太さは適切か

AutoCAD で線の太さを変更したときに、線が細すぎることや線の太さの差が少ないと線の太さが変わっていてもその差を認識できません。

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例えば、添付画像のように0.00mm - 0.25mm は全て同じ線の太さで表示されます。
また、0.30mm と 0.35mm 、0.50mm と 0.53mm はほとんど同じ太さで表示されます。
線の太さを適切に指定できているか確認しましょう。

オブジェクト自体に線の太さが設定されていないか

画層自体に線の太さを指定したとき、線の太さが変わらない場合があります。
これは、AutoCAD では画層のプロパティよりもオブジェクトのプロパティが優先されるためです。

下記のオブジェクトは、プロパティの線の太さを「0.30mm」、画層の線の太さを「1.00mm」としています。
この場合は、オブジェクトのプロパティ「0.30mm」が優先されています。

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画層の線の太さに合わせたい場合は、オブジェクトの線の太さを「ByLayer」とします。

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「ByLayer」とは、 画層に指定された線の太さに準拠する という意味です。
オブジェクトを作成すると、線の太さはデフォルトで「ByLayer」となります。作図や修正をしやすくするためにも、オブジェクトごとに線の太さを設定するのではなく、できるだけ画層ごとに設定できると良いですね。

ポリラインに幅が指定されていないか

プロパティの中にも優先順位があります。
ポリラインオブジェクトには、線の太さを決定するプロパティとして「線の太さ」と「グローバル幅」の2つがあります。
グローバル幅が「0」の場合は線の太さが優先されますが、「0」以外の場合はグローバル幅が優先されます。

下記のオブジェクトは、線の太さを「1.00mm」、グローバル幅を「10」としています。

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線の太さを「1.00mm」、グローバル幅を「0」とすると、線の太さが反映されることが分かります。

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グローバル幅とは、ポリラインを線ではなく面として扱う場合に設定するプロパティです。
グローバル幅は尺度の影響を受けますので、印刷時に 1:1 で印刷した場合と 1:2 で印刷した場合はそれぞれポリラインの太さが異なります。
一方、線の太さは尺度の影響を受けませんので、印刷時に 1:1 で印刷した場合と 1:2 で印刷した場合にそれぞれ同じポリラインの太さで印刷されます。

印刷時に線の太さが変わらないときの対処方法

AutoCAD で印刷時に線の太さが変わらない!というときの対処方法をご紹介します。

「線の太さを印刷に反映」オプションはオンになっているか

印刷時に線の太さが変わらない場合、まずは図面自体に線の太さが反映されているか確認しましょう。
図面内でも線の太さが反映されていない場合は、上記の「作業空間で線の太さが変わらないときの対処方法」をご参照ください。

図面内では線の太さが変わっているが、印刷したら線の太さが変わらない場合は印刷のオプションで線の太さが反映されない設定になっている可能性があります。
そのような時は、PLOT コマンドから印刷設定を開き、印刷オプションの「線の太さを印刷に反映」へチェックを入れて印刷を行います。

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いかがでしたか?

この記事は、AutoCAD 体験版を利用して作成されました。


無料で利用できる AutoCAD 体験版のインストール方法については下記をご参照ください。

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