作成日:2021.08.12更新日:2021.08.27
Jw_cad で図面を印刷するときに、線の太さはどのくらいが適切なのか?と悩んだ経験はありませんか?
Jw_cad に限らず CAD 図面で線の太さを使い分けることには、それぞれの線に対して役割を与える意味やメリハリをつけて図面の視認性を良くする意味があります。
CAD 上では線色によって線の役割を決めることが多いですが、図面の印刷は一般的に白黒で行われますので線色以外、つまり線の太さに役割を持たすことが必要なのです。
この記事では、そんな線の太さのおすすめの設定方法についてご紹介します。
Jw_cad では線の太さをプリンタの設定に依存する「dpi」、慣れた単位である「mm」のどちらかで指定します。
dpi では、線幅1 は 1ドット という単位で印刷されます。
1ドットは指定した dpi を 1インチ で割ることで mm に直すことが可能です。
例えば、Jw_cad でデフォルトになっている 300dpi の場合、1インチ(25.4mm) ÷ 300 で、線幅1 = 0.085mm ということが分かります。
以上のことから企業などから特に指定のない場合は、dpi よりも mm で線の太さを指定した方が分かりやすい 操作が行えます。
Jw_cad でミリメートルを使って線の太さを設定する場合は、基本設定を開き、色・画面 > 線幅を1/100mm単位とする へチェックを入れます。
線の太さの設定方法について詳しくは下記の記事をご参照ください。
Jw_cad で線の太さを設定するには、「基本設定」の「色・画面」タブで指定します。 Jw_cad では線の太さを「太さの比率」と「1/100mm」単位のいずれかで設定することが可能です。
図面を書くときの線の太さは建築や機械といった業種に関わらず、細線、太線、極太線の3種類を使い分けることがおすすめです。
また、図面枠や特定の用途に対してはさらに太い超極太線を用いることもあります。
具体的な線の太さの基準は JIS 規格で定められており、0.13、0.18、0.25、0.35、0.5、0.7、1、1.4、2mm が使われます。
この中から、それぞれの線の太さを 細線1に対して太線は2、極太線は4、超極太線は8 の比率となるように設定していきます。
基準となる細線は 0.3mm 以下、具体的には 0.13mm、0.18mm、0.25mm のいずれかから選択することが一般的です。
Jw_cad で図面を書くときの線の太さのおすすめは、細線を 0.18mm とした場合は太線は 0.35mm、極太線は 0.7mm、超極太線は1.4mm です。
Jw_cad では 1/100mm 単位となるため、上記の設定にする場合には 18、35、70、140 と設定する必要があります。
なお、今回指定した線幅を「プリンタ出力要素」です。
印刷時の線の太さを設定する項目のため、CAD 上では線の太さは変わりません。
CAD 上でも線の太さを反映させたい場合は、「画面要素」の線幅に対して太さの比率で線の太さを指定しましょう。
線の太さが 0.13mm や 0.18mm などの中途半端な数値になっているのは inch、point という単位が一般的な欧米に合わせているためです。
インチからミリメートルへ直してみると・・・ 1inch=25.4mm 、1pt = 1/72inch = 約 0.35mm と、JIS 規格の近似値となることがわかります。
CAD 図面では、線の太さだけでなく線種によっても線の意味が異なります。
例えば建築図面の場合では、細線の実線は寸法線や寸法補助線、太線の実線は外形線 などのようにある程度ルールがあります。
線の太さだけでなく線種も使いこなすことで、実際に現場で作業する方々にとっても伝わりやすい図面を作成できるようにしましょう。