作成日:2021.08.11更新日:2021.08.11
AutoCAD と AutoCAD 互換 CAD の違い と言われてまずイメージされるものが「価格」ではないでしょうか。
そこで今回は、AutoCAD と AutoCAD 互換 CAD の IJCAD について、価格の面で徹底比較してみました。
CAD ソフト選びは価格だけでは決められませんが、価格や今後の予算との相談も大切ですよね。ぜひこの記事を購入の参考にしてみてください。
AutoCAD の種類 | 1年間 | 3年間 |
---|---|---|
AutoCAD | ||
AutoCAD Plus |
AutoCAD 2021 までは上表の AutoCAD Plus が通常版として販売されており、通常版のグレードダウン版として一部の機能に制限のある、安価な AutoCAD LT がラインナップされていました。
しかし AutoCAD 2022 から、低価格な AutoCAD LT の値段で AutoCAD を使えるようになりました。
低価格プランの AutoCAD では業種別ツールセットは利用できませんが、通常の設計業務をするだけであれば AutoCAD の機能で十分ですので、実質的に大幅値下げとなっています。
さて、国内で最も利用されている 2 次元汎用 CAD といえば AutoCAD ですね。
歴史も古く、高性能かつ高機能で毎年新機能が追加され続けており、2D CAD 業界をけん引しているような代表的な CAD ソフトです。
しかし、そのぶん起動や動作が重く、安く利用できるようになったとはいえまだまだ高額なため、AutoCAD を検討したけれど導入が厳しい…という場合もあるでしょう。
そのような時にお勧めしたいのが AutoCAD 互換 CAD です。
IJCAD グレード | スタンドアロン | USB | ネットワーク |
---|---|---|---|
IJCAD LT | |||
IJCAD STD | |||
IJCAD PRO |
IJCAD の料金表は、ぱっと見ると低価格プランが発売された AutoCAD と価格の差がないように感じられますね。
しかし、IJCAD は 永久ライセンス でこの価格です。
永久ライセンスとは、一度購入すればそれ以降半永久的に利用し続けられるライセンス形態のことで、バージョンアップが不要であれば2年目以降はライセンス料がかかりません。
バージョンアップしたい場合でも、ライセンス料の 25% でメンテナンスサブスクリプションに加入するだけで常に最新版を利用できます。
毎年最低でも 7 万円は掛かる AutoCAD と比べると毎年のコストはかなり抑えられそうです。
また、IJCAD は毎年のバージョンアップで新機能が追加され続けているものの、作図に必要な機能に特化しているため起動や操作性が非常に軽いことが特徴です。
一方で、IJCAD は 3D 機能に弱いと言われているため、もし業務で 3D コマンドを使う場面がある場合は体験版などでよく機能を確かめてから購入を検討した方が良いでしょう。
AutoCAD と IJCAD の価格を見てきましたが、実際に使うとなるとどのくらいの価格差になるのでしょうか。
低価格プランの AutoCAD とスタンドアロンライセンスの IJCAD STD で 毎年最新版を利用する場合 で比較してみましょう。
CAD | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 |
---|---|---|---|---|---|
AutoCAD | 71,500 円 | 71,500 円 | 71,500 円 | 71,500 円 | 71,500 円 |
IJCAD STD | 103,125 円 (※1) | 20,625 円 (※2) | 20,625 円 | 20,625 円 | 20,625 円 |
※1 IJCAD STD ライセンス料金 + メンテナンスサブスクリプション + 税
※2 メンテナンスサブスクリプション + 税
5 年間最新版を使い続けると、AutoCAD は 357,500 円、IJCAD STD は 185,625 円 となりました。
約2倍の差がついていますね。
IJCAD の場合、バージョンアップが不要な場合、2 年目以降は 0 円 になります。
導入ライセンス数が多いほど金額差も広がりますので、それぞれの CAD の機能や操作性、メリットやデメリットを考えつつ CAD の選択ができるとよいですね。